ひとひらのことのは

先日、出張でのご祈願をお願いしたいとの電話がありました。お金のことでトラブルになるのは避けたいので、冒頭に、「当社では団体様の出張でのご祈願のご祈祷料は3万円で別途5000円のお供えの代金をいただきます。」とご説明いたしました。

先方の口から最初に出たのが、「高いですね。」との言葉でした。こういう言葉が出た時はキャンセルされることが多いのですが、お願いしますとの事でしたので、必要事項をお尋ねして電話を切りました。

その数分後電話がかかってきたので、もしかしたらキャンセルかもと思ったら、案の定キャンセルの電話でした。
その判断を否定するつもりはありません。その方にとっては高いからキャンセルされたのでしょう。

それでは、出張のご祈願にどれだけ時間がかかるのでしょうか。まずご祈願のために祝詞を作成するのですが、祝詞の文面を作成するのに、1時間から2時間かかります。さらに祝詞を清書するのに1時間かかります。それから、ご祈願のための祭壇や神饌(お供え物)、装束を準備するのに1時間かかります。

当日は出張先までの移動時間と祭典の準備に1時間。祭典の時間が約30分。片付けと神社までの移動時間で1時間かかります。神社に帰ってからも道具の片付けに30分以上はかかります。

合計すると6時間以上は出張祭典のために費やすことになるのです。

出張祭典のご祈祷料が安いとはいいませんが、出張祭典にはこれだけの時間がかかるということは理解してもらえたらと思います。


本殿回廊の透塀について

平成28年05月05日

昨日、当社が社殿の修復等をお願いしている渡邉技研さんにおいでいただき、回廊の透塀(すきべい)の現状を見ていただいたところ、元の状態に戻すには100万以上の費用がかかるとのことでした。しかも、再び大きな地震が起きれば、修復しても同じような被害を受けることになるとのことでした。

そういったわけで、苦渋の選択ではありますが、透塀は解体することにいたしました。透塀を撤去した後には、皆様のご寄附を募り、木の玉垣を設けることを検討しております。その際は何卒ご協力のほどよろしくお願い申し上げます。


透塀(東側)


透塀(左が北側)


透塀(西側)


5月1日に月次祭にあわせて熊本地震収束並びに復興祈願祭を斎行いたしました。

地震から2週間以上が経ちましたが、余震の回数も未だ減る気配がありません。一日も早い地震の収束を願うばかりです。


宮司の田邉です。2月20日の熊本日日新聞の朝刊の投稿欄に「育休退園」について書いた投稿が採用されました。

「育休退園」とは投稿にあるように、保育園に子供を預けている親が次の子供を出産し、育児休業を取得すると、園児を原則として退園させる制度のことです。

この記事には書けませんでしたが、全国の主要100都市で育休退園を導入しているのは10都市以下で、その中でも一番厳しい制度を導入している都市の一つが熊本市なのです。同じ政令市の静岡市は育休退園を導入していましたが、来年度から廃止するそうです。

これも字数の関係で書けませんでしたが、育休退園させられた上の子の生活リズムを家にいることに慣れさせるのに数ヶ月かかり、産後の世話に追われる母親にとって、二重の負担になるそうです。それが原因で産後うつになる人もいると聞きました。

専業主婦(夫)は何人もの子供の面倒を見ているという意見もあるでしょうが、現在では共働きをしていない家庭は生活に余裕があり、祖父母などにも育児を依頼できる家が多いということがあります。うちは父が亡くなり、母はパートで働いており、義母は大分にいることから、育児を手伝ってもらうことは難しい状況にあります。

待機児童の解消策についても、他にも保育士の待遇改善によって、保育士の就職や復職を促すという方法もあります。国家資格を取得して就職したのにもかかわらず、月給が15万円もいかないというのはおかしな話です。保育士全体の平均給与も、全業種の平均給与より月額で10万円くらい低いのです。

保育園で保育士として働いていたが、子供が保育園に入れず、やむをえず退職した人も私の知人にいます。保育士1人で子供を最低でも3人は見ることができるのですから、保育士の子供の優先して保育園に入園させる制度も導入すべきです。

今回は育休退園について書きましたが、保育士の待遇の低さや男性の育休取得についても思うところがあるので、いずれ書きたいと思っています。



新嘗祭

平成27年11月23日

本日は新嘗祭を斎行いたしました。日本書紀によると、皇御孫命(すめみまのみこと、天照大神の孫である瓊瓊杵尊<ににぎのみこと>のこと)が高天原より葦原中津國(あしはらのなかつくに、日本のこと)に降臨される際に、天照大神が斎庭の稲穂(ゆにわのいなほ)をお授けになりました。皇御孫命は葦原中津国でこの種をお育てになり、これが我が国の農業の始まりとなったのです。このご神恩に対する感謝のお祭りが新嘗祭です。

この日は天皇陛下が装束を着け、皇居内の神嘉殿(しんかでん、天皇が神々をお祀りになるための建物)にて五穀豊穰を神様にご奉告され、おんみずから新穀をご神前にお供えになり、ご神恩を感謝された後、おんみずからもお召し上がりになります。その宮中の儀にならい全国の神社でも新嘗祭が執り行なわれます。

本日11月23日は戦前も戦後も祝日ですが、昭和21年までは「新嘗祭」と呼ばれる祭日でした。しかし、占領軍により名称を変更させられ「勤労感謝の日」になりました。「勤労感謝の日」は「勤労をたつとび、生産を祝い、国民たがいに感謝しあう」ことを趣旨としています。

ちなみに海外では宗教にゆかりのある祝日は珍しくありません。政教分離が徹底していると言われるアメリカやフランスでも、クリスマスを始めキリスト教関連のお祭りの日が祝日になっています。

ハロウィンやクリスマスで盛り上がるのもよいとは思いますが、こうした日本古来のお祭りにも関心を持ってみるのもよいのではないでしょうか。


参考文献及びサイト
・神社本庁教学研究所監修 『神道いろは』 神社新報社
・國學院大學日本文化研究所編『神道事典』弘文堂
・ウィキペディア


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