ひとひらのことのは

質問 今年祖父が亡くなったのですが、来年の初詣でに行ってはいけないのですか?

回答 お祖父様がいつお亡くなりになられたかによります。ご逝去されてから五十日を過ぎていれば、初詣でに行かれても構いません。

家族や親族が亡くなった時に、身内の人間は喪に服しますが、これについて定めたものが服忌《ぶっき》制度で、「忌」とは故人の祀《まつ》りに専念すること、「服」とは喪に従い、死者への哀悼の気持ちを表す期間のことをいいます。

服忌については地域の慣例もありますが、一般的には五十日祭(仏教では四十九日)までが忌の期間と考えられています。期間中は神社への参拝を遠慮しますが、やむを得ない場合は、お祓いを受けて参拝することも可能です。

また、神棚についても忌明《きあ》けと考えられている五十日祭までは、神棚の前面に半紙を貼り、神棚のお祀りを止めます。

もし年末年始が忌の期間に重なる時は忌明けの後に御神札《おふだ》をお受けください。
 
※神社新報社刊「神道いろは」参照


神職にはどう呼び掛ける?

平成21年05月14日

地鎮祭や竣工祭などのお祭りに行くと、「宮司さん」と声を掛けられることがあります。わたしは宮司なので構わないのですが、どの神職に対しても同じように「宮司さん」と呼び掛けている方が多いように見えます。しかし、実は神職イコール宮司ではありません。

では、「宮司」とはいったいどういった人のことを指すのでしょうか。宮司とは神社の中
での職名です。一般の会社でいうと社長に当たります。以下一般的な神社での職名を挙げてみましょう。かっこ内は(読み方、一般の会社に当てはめた場合の職名)となっています。

宮司(ぐうじ、社長)…一つの神社を代表する神職。祭祀や社務を主管する立場にあります。
権宮司(ごんぐうじ、副社長)…宮司の補佐役です。大きな神社にしかいません。
禰宜(ねぎ、部長)…宮司または権宮司の補佐役です。大きな神社で数名、一般の神社では1名のことが多いです。
権禰宜(ごんねぎ、課長から平社員)…禰宜の手足となって働きます。職員数の多い神社では、権禰宜が何十人もいたりします。
出仕(しゅっし、見習い社員)…見習いの神職です。白い袴の神職を見たら出仕もしくは実習生と思ってよいでしょう。ただし、神社によっては神職全員が白い袴を着けている場合もあります。

神職の数が多い神社では、他にも主典(しゅてん)や宮掌(くじょう)を置くこともあります。

以上の説明でご理解いただけたと思いますが、「宮司さん」と神職に呼び掛けることは、会社の社員に「社長さん」と呼び掛けているようなものなのです。

それでは、結局のところ神職に呼び掛ける場合はどう言えばいいのかというと、「神主さん」で構わないと思います。僧侶に対してお坊さんと呼ぶようなものですね。ただ、「神主」と呼ぶのはやめた方がいいでしょう。お坊さんに対して「坊主」と呼ぶようなものなので、呼ばれる側はあまりいい気がしないと思います。


参考文献 神社本庁教学研究所監修 『神道いろは』 神社新報社
     國學院大學日本文化研究所編『神道事典』弘文堂


以前に参拝者の方から、「なぜお稲荷さんの鳥居は赤いのですか?」と聞かれたことがあります。その時は「朱色は魔除けの意味があるんですよ」と答えたのですが、果たしてそれでよかったのかと思い、もう一度本を読み直してみました。『神道いろは』によると、

「朱色は生命の躍動を表すとともに、古来災厄を防ぐ色としても重視されてきました。このため、古くは御殿や神社の社殿などに多く用いられており、稲荷神社の鳥居の朱色もこの影響によるものと考えられます。」

とあります。確かに稲荷神社以外でも、熊本の藤崎八旛宮のご社殿は朱色を多く使っています。八代の妙見宮もそうですし、鹿児島の霧島神宮も朱色を多用しています。

朱は硫化水銀から採れる顔料の色を指しました。硫化水銀は古墳の内壁や石棺の彩色などにも使われていました。硫化水銀は水銀を含むので、摂取すると危険であり、そのことから魔除けの意味が生まれたのかもしれません。

普段何気なく見過ごしていることにも大事な意味があるのです。


菅原道眞公と牛

平成19年03月04日

昨日、参拝者の方から、「何で境内に牛の像があるのですか?」と聞かれました。確かに菅原道眞公(菅公)と牛との関わりをご存じない方には、疑問に思えるかもしれません。

当社のご祭神であられます菅原道眞公は承和12年(845)年乙丑(きのとうし)歳のご誕生であります。菅公は延喜3年に薨去(こうきょ。亡くなること)されましたが、その後、ご遺骸を牛車に乗せて進んだところ、間もなくその牛が伏して動かなくなりました。これは菅公の御心によるものだろうということで、その地にご遺骸を葬ることにしました。その場所に今の太宰府天満宮がご鎮座しているのです(太宰府天満宮ホームページを参照)。

こうしたご神縁から牛は菅原道眞公の神使(神様の使者をつとめる動物)とされています。そういうわけで、菅原道眞公をお祀りする神社の境内に牛の像が奉納されているのを、しばしば見ることが出来ます。当社の境内にも牛の像が2体奉納されています。ちなみにわたしも丑年の生まれです。

神使とされる動物にはどのようなものがあるでしょうか。例えばお稲荷さんの狐や八幡宮の鳩や熊野三山の烏です。熊本の藤崎八旛宮では境内の鳩にえさをやることが出来ますが、これも鳩が神使であることから来ているのでしょう。珍しいところでは、三嶋大社の神使は鰻です。神使を境内で飼育している神社もありますが、さすがに牛を飼うのは難しそうです。



「菅原道眞公と牛」の続きを読む

玉串拝礼の作法

平成18年11月11日

11月に入り、七五三や神前結婚式に参列された方や、これから参列される方も多いと思います。祭典では式中に玉串拝礼を行ないますが、普段は神社でご祈祷を受ける機会が少ないので、玉串拝礼の仕方をよくご存じない方が多いと思います。そこで、本日は玉串拝礼の作法のご説明をしましょう。

1、神職が玉串を手渡しますので、それを受け取ります。


「玉串拝礼の作法」の続きを読む

全 10 件中 1 〜 5 件目を表示 1, 2

次の5件 »