ひとひらのことのは

神職にはどう呼び掛ける?

平成21年05月14日

地鎮祭や竣工祭などのお祭りに行くと、「宮司さん」と声を掛けられることがあります。わたしは宮司なので構わないのですが、どの神職に対しても同じように「宮司さん」と呼び掛けている方が多いように見えます。しかし、実は神職イコール宮司ではありません。

では、「宮司」とはいったいどういった人のことを指すのでしょうか。宮司とは神社の中
での職名です。一般の会社でいうと社長に当たります。以下一般的な神社での職名を挙げてみましょう。かっこ内は(読み方、一般の会社に当てはめた場合の職名)となっています。

宮司(ぐうじ、社長)…一つの神社を代表する神職。祭祀や社務を主管する立場にあります。
権宮司(ごんぐうじ、副社長)…宮司の補佐役です。大きな神社にしかいません。
禰宜(ねぎ、部長)…宮司または権宮司の補佐役です。大きな神社で数名、一般の神社では1名のことが多いです。
権禰宜(ごんねぎ、課長から平社員)…禰宜の手足となって働きます。職員数の多い神社では、権禰宜が何十人もいたりします。
出仕(しゅっし、見習い社員)…見習いの神職です。白い袴の神職を見たら出仕もしくは実習生と思ってよいでしょう。ただし、神社によっては神職全員が白い袴を着けている場合もあります。

神職の数が多い神社では、他にも主典(しゅてん)や宮掌(くじょう)を置くこともあります。

以上の説明でご理解いただけたと思いますが、「宮司さん」と神職に呼び掛けることは、会社の社員に「社長さん」と呼び掛けているようなものなのです。

それでは、結局のところ神職に呼び掛ける場合はどう言えばいいのかというと、「神主さん」で構わないと思います。僧侶に対してお坊さんと呼ぶようなものですね。ただ、「神主」と呼ぶのはやめた方がいいでしょう。お坊さんに対して「坊主」と呼ぶようなものなので、呼ばれる側はあまりいい気がしないと思います。


参考文献 神社本庁教学研究所監修 『神道いろは』 神社新報社
     國學院大學日本文化研究所編『神道事典』弘文堂


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