お知ら

夏越大祓のご報告

神職が大祓の木綿を裂く様子

 

当社では令和7年6月30日午後5時より、夏越大祓を斎行いたしました。式では皆様方が半年間の罪穢(つみけがれ)をお移しした人形(ひとがた)を祓い清め、これから半年間の無病息災をご祈念申し上げました。

 

当社では以下の次第にてお祓いをいたしました。

 

まずは宮司が大祓詞(おおはらいのことば、おおはらえし)を奏上いたしました。この大祓詞は、普段奏上する大祓詞とは奏上する言葉が若干違います。大祓詞は祝詞の一種であり、文字数にすると約700字あります。大祓詞はそれ自体が一つの物語になっており、「罪や穢を祓う」という趣旨のことが書かれています。

 

次に参列者が切麻(きりぬさ)を使い、自らをお祓いいたしました。切麻とは細かく正方形に切った半紙と麻の紐(ひも)を混ぜたものです。切麻を自らの体に左右左と振り掛けてお祓いいたします。切麻は地鎮祭で土地をお祓いする時などにも使います。

 

次に宮司が麻布(あさぬの)と木綿(ゆう)(「もめん」のこと)を裂いてお祓いいたしました。これは大祓詞の中に「天津菅麻(あまつすがそ)を本刈断(もとかりたち)末刈切(すえかりき)りて八針(やはり)に取辟(とりさ)きて」[大意は菅(すが、細長いとがった葉を持つ植物で、昔は祓いの道具として用いられていた)の元を切り、先を切取って八つ裂きにして]という文言があり、そこから来ています。

 

最後に宮司が大麻(おおぬさ)(榊の枝に麻苧(あさお)と紙垂(しで)を付けたもの)でお祓いいたしました。木の棒に紙垂を付けた大麻のことはご存じでも、榊を使った大麻はご存じない方が多いのではないでしょうか。どちらもお祓いに用いるものです。

 

このように何度もお祓いすることによって、半年間の罪や穢をお祓いするのです。大祓を斎行申し上げた後は、本来は人形は川に流すのですが、当社ではお焚き上げをしております。