宮司の日記

骨髄提供体験記その6 手術当日・中編

目を覚ますと、「手術、終わりましたよ。」との声が聞こえました。今の麻酔はすぐに目が覚めるようです。これには驚きました。

 

それからストレッチャーで元の病室に運ばれました。これからの2時間くらいが本当にきつかったです。まだまだ麻酔が完全に切れておらず、まるで金縛りにかかったかのようでした。体が鉛のように重く、頭もまともに働きません。声を出そうと思っても、途切れ途切れにしか出ないのです。もどかしくてしょうがありませんでした。喉のあたりにも痛みがあります。これは手術時に、気管に麻酔ガスと酸素を送り込む管を挿入したためです。

 

口には酸素マスクが付けられているのですが、花粉症なのにマスクを付けないというくらいマスクが苦手なので、これは本当にわずらわしかったです。それに、尿道には導尿カテーテルを入れられていましたが、ずっとおしっこをしているような感じがして、早くカテーテルを抜いてほしいと思っていました。腕には点滴の針も刺さっています。

 

2時間ほどすると、麻酔がある程度は体から抜けたようで、少しは体も動かせるようになってきました。すると、今度は骨髄を採取した場所の痛みが気になるようになってきました。痛みと言っても刺すような痛みではなく、鈍い痛みです。というわけで、仰向けに寝るのが辛かったので、横を向いていました。

 

このころになると酸素マスクを付けているほうが逆に苦しかったので、看護師さんに酸素マスクを外すようお願いしました。すると、看護師さんは血中酸素濃度を測定して、酸素が十分に足りているということで、酸素マスクを外してくれました。これでだいぶ楽になりました。

 

しばらくしてから、看護師さんがT字帯(ふんどし)をわたしの持ってきた下着に替えてくれました。まだまだだるさが続いていたので、恥ずかしいも何もありませんでした。